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うさぎにニンジン、ハコベを与える。
いつものようにケージを掃除していると、せしがニンジンをもって邪魔しにきた。通常、せしが食事を食べている間に掃除をするのだ(なぜならそれが一番邪魔されにくいからだ)。
走りこんできたせしせしは私にぶつかり、くわえていたニンジンを落とした。丸いニンジンは当然のようにころがっていき、せしから見えなくなった。切ったニンジンは丸いだけでなく円錐形(の一部)であり、つまりまっすぐ転がるのではなくまがってゆくため物かげにはいりやすいのだ。「ドコヘカクシタ!」。慌てるせしせし。抗議しながら見えなくなったニンジンを探すため、私の周りをぐるぐるまわる。でもある程度ぐるぐるまわると、せしせしはまわることそれ自体が目的になってしまうのだった。ぐるぐるぐるぐる。「ノッテキタゼ」。結局自分ではニンジンを見つけられず、掃除が終わってから私が見つけ出し、洗って再びせしせしの口に投入した。せしせしは「ヤッパリカクシテヤガッタナ」というような顔をしていた。ちがうよ。
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せしせしはニンジンを食べた。
■行き帰りに『週刊プレイボーイ』。この雑誌にしてはめずらしくあまり読むところがない。