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うさぎと暮らす野鳥好き

nasu00012009-08-07

▽せしせしはニンジンを食べた。日常業務。
▽暑すぎる。今日は一日街に出ている予定。……死ぬか?
▽更に暑くなったが、その分不快度は下がったような……。
▽終日、映画クリューと一緒。映画と言ってもムービーカメラはあまり回していない。そして、というか、逆にというか、スチールカメラのシャッターはひっきりなしに押している(GR率高っ!少なくともGR1GR1vGR digitalは持ってたな)。そういう手法。おもしろい。できあがる映画がおもしろいかどうかは知らないが。
▽終わると同時にスコール。
▽以前、南風原をうろうろしていたときに迷い込んだ(そしてもう二度と行き着けないかもしれない)浦島伝説の地。柳田が記していたのでテキトーに引用しておく。「南風原間切の与那覇に今一つ浦島に似た話がある。」「最初に仙女に逢うた因縁は(中略)浜に出て異常なる髢(かもじ)を拾い、翌日落し主を探して美しい女性に返したためで、これすなわちわが物なり、なんじは真に善人ということになって、海の都には招かるるにいたったのである」「わずか三月と思って帰ってみると、この世はすでに三十三代を経て、もう子孫という者もなかった。これを怪しんで開くといましめられた紙包を解くと、中には白い毛髪があるのみで、それがみな飛んでこの男の顔にくっつき、たちまち老衰となって死んだ」「この沖縄の浦島太郎が、死して葬られたという地は後に御嶽になった。その山には桑の木が多く野生し、もとこの男の突き立てた桑の杖が、成長して繁茂したと伝えている。」「杖はすなわち旅人のしるしであるが、しかしその杖を伐ってきた神の島は、もういずれの海にあったかも不明である。」
▽弱い雨が降っていた。住宅地の一角の急な階段を昇ってみたところ、行き止まりだった。狭い公園のようなスペースがあるだけで、階段はそこにのみつながる機能を持っていた。奥に祠のようなものがあった。行政が立てた簡素な碑はそこが浦島伝説の地であることを示していたが、それとこれがどう関係するものかはわからなかった。山どころか丘とも言い難い地形で、繁茂していたという桑の木も記憶からは探せない。少なくとも御嶽といえるような空間ではなく、冴えない公園様の空間だった。

▽奥の祠には「穏作根子の墓」と書いてある。
▽せしせしは、ニンジン食って、小松菜食って、梨食った。
柳田国男『海南小記』