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うさぎと暮らす野鳥好き

nasu00012011-08-05

▽せせせにニンジンを与える。
▽晴れ。「夏っ!」って感じ。
▽「なぜそれを」という話は書いたっけ?
▽何回も同じことを書き、何回も同じことを繰り返ししていることに気づく、それが日記だ。人生は旅にたとえられる。我々は円環状の時に囚われ、同じところをぐるぐる回り続ける旅人だ。円は徐々に小さくなりやがて死に至るんだろう。
▽えーと、なんの話をしてたのだったか。そうそう「なぜそれを」の話だ。極東の国の一地方にサトリという妖怪がいて、旅人が夜中にひとりで火にあたっていると、ふと出てきて旅人の心を読む。
▽やっぱり書いたな、絶対書いた。
▽次々に考えを読まれだんだん恐ろしくなる旅人。怖くなればなるほど、考えは悪い方にいくものだ。サトリは笑いながらいう「お前は今オレのことを〈恐ろしい〉と思ってるんだろう」「お前は今オレに〈喰われてしまうかも知れない〉と思ってるんだろう」。サトリの笑いは徐々に大きくなる。旅人はその時突然ひらめく。
▽「なぜそれを!」
▽「お前は今〈なぜそれを〉と思ったな」「なぜそれを」
「お前は今〈なぜそれを〉と思ったな」「なぜそれを」
「お前は今〈なぜそれを〉と思ったな」「なぜそれを」……。
▽延々と繰り返していくうち、今度は旅人の笑みが濃くなっていく。夜が明け、気がつくと妖しはいなくなっていた。旅人はその夜のことを日記に記した。のちにその日記を手に入れた男がサトリの対処方として広め、その地方ではサトリの被害はなくなったという。
▽やっぱり書いてたな。
▽パイン工場で働くときの「ゆんた」とかってないの? マンゴー収穫ゆんたとか。
▽同僚Mが「『服部一成グラフィックス』の文章がおもしろい」というので、読んでみた。これはおもしろい。文章の才能があるな。
▽せせせはニンジン食べた。ズキーニはほぼ食べなかった。日常業務。
■高田築『野ばら』(2)。わりと好きな感じだけど絵の一部に浦沢似のところがあって、そこはあまり好きではない。