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うさぎにニンジン、サニーレタスを与える。日常業務。ここ数日、マウスを触っていると〈ソンナモノヨリ、オレヲナデロ〉とばかりに手の下にぐいっと自分の頭をいれてくる。昨日、奥さんもやられていたし、今朝私もやられた。……いい傾向だな。

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頭部に毛髪がない、という現象が〈はずかしい〉のはなぜか。
羞恥という概念は文化的なものだ。類人猿にはその芽生えみたいなものがあって不思議ではないけれど、猿にはないだろう。剥き出しの頭皮が〈はずかしく〉感じるのが文化的な行為だというのはそれぐらいの意味で文化的ということだ。
ではなぜ、そう感じるのか。頭皮自体は別に放送禁止物体ではない。もしそうだったら高校野球はワイセツ物陳列罪だ。ヘルメットで隠しているではないか、との声もあるだろうが、それはそれでさらに倒錯的な行いのような気がする。剃りあげておいて、すぐに外れるようなメットでとりあえず隠し、いつ外れるかわからない快感を楽しむ。まるで町中で露出を楽しむミニスカ・ノーパン女みたいではないか。やはり高校野球が罪に問われないように頭皮はワイセツ物ではない、と考えるべきだろう。

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宗教的に剃髪するということがある。
一般的には「髪とともに性欲など、煩悩を落とすのだ」と言われているが、これはどうも怪しい。なぜなら、世間一般にながれる禿頭への風評は、スケベだのなんだのというむしろ逆の、性がまとわりついたものが多いからだ。
つまりこう考えるべきだろう。〈はずかしい〉禿頭をさらすことが、則ち宗教的修行なのだと。
これは先述の高校球児にもあてはめることができる。頭を剃ることは精神的修行なのだ。……プレイではなく。

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前のめりになり、ファイティング・ポーズでなにかをつぶやきながら早足で通りすぎていった背広の男。

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せしーはニンジン、サニーレタスを食べた。

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あー、某写真家のうちにルーペを忘れてきてしまった。とりあえずは使わないのでいいことにする……しよう。