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うさぎと暮らす野鳥好き

nasu00012007-10-04

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うさにニンジン、カブの根を与える。日常業務。

「緑地」と行政のいう、人にはとうてい利用不可能な急勾配、つまりはただの崖が長く伸び繁茂した植物が覆ったその下を通って近くの駅に向かう。「緑地」として残したわけではなく、残ってしまったところに「緑地」というカンバンをぺろっと一枚貼りつけた。その人の手の入らなさが逆にいい。
ここはなんだかとても懐かしいにおいをいろいろ発生させている。梨が腐ったようなプラス腐養土のようなにおいが入り混じった通称「カブトムシのにおい」。落ちた葉がクチるにおいも針葉樹系の「アレロパシーっぽいにおい」と広葉樹系の「土になりかけているにおい」では全然違う。また「青い草が太陽にヤラレテいるにおい」が。においを発生させているポイントは狭く、また分子の拡散もそれほどないらしく、入れ代わり立ち代わり新たなにおいの中に分け入る。
におい(それは化学物質だ)には記憶をよびおこす働きがある。物質の強いフックで強烈に過去の、少年時代のイメージを脳の地層の中から引きづりだす。今日も何回かフラッシュ・バックを感じながら歩いた。
そして、その余韻を味わう余裕もなく電車に飛び乗る。

2030
せっつんはニンジンを食べた。