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うさぎと暮らす野鳥好き

nasu00012010-08-12

▽せせせはニンジンを食べた。
三線弾いたり。
▽バンシュル喰いてえ。
▽Paper Moonを観る。フォトジェニックな映画だねえ。しかし、メイキングで監督のふりした福田元首相が喋ってるのはなぜなんだろうな。
▽標準和名オニイトマキエイのことを最近マンタと通称するわけだが、これは沖縄名カマンタからきているとどこかで読んだような。それとも勝手に脳内で接続されたのか……。シンメーナービ……というのは巨大な鍋のことだが、その蓋をカマンタといい、そこから命名されているようだ。
カマンタ(鍋の蓋/沖縄語)→カマンタ(巨大エイ/沖縄語)→マンタ(巨大エイ/通称和名)
▽でも、North American Wildlifeという簡易百科を見ていたら、Mantasという項目があって、つまり英語でもMantaというらしい。そして、学名もManta birostrisと書いてあって、どうもカマンタ→マンタ説は違う気がしてきた。
▽しかし、日本語や沖縄語という地方名が学名化する、ということはもちろんあって、最近はちょっと雲行きがあやしくなって変更されかけているが、標準和名イリオモテヤマネコの学名は当初Mayailurus iriomotensisと名付けられた。Mayailurusのマヤーというのは沖縄語でネコという意味だ。だから、
カマンタ(沖縄語)→Manta(学名)→マンタ(通称和名)
という流れも考えられないわけではないが……この場合、まあ違うだろう。
wikipediaManta birostris (Walbaum, 1799)と書いてある。Johann Julius Walbaumが1799年に命名した、という意味だ。明治が始まる69年前、つまり江戸時代。ヴァルバウムはリューベック出身の分類学者だったようだ。世界各地の生物を命名しているが(例えばカムチャッカ産の鮭Oncorhynchus ketaとか)、当時、琉球から運ばれたマンタの標本についていた「Kamanta」というラベルが船旅で一部欠落し「manta」となったのをヴァルバウムが見た……というのは、私のただの妄想。
▽この妄想は、テミンクの一件があるからだ。コマドリの学名がErithacus akahigeで、アカヒゲ(という鳥)の学名がErithacus komadoriと逆になっているのは、テミンク(か、テミンクに標本を送った人=もしかするとシーボルト)がラベルを取り違えてしまったからだ、と言われている。そういうようなことはこれ以外でもいろいろあったんじゃないだろうか。
▽ウェブ上のラテン語の辞書に見つからないので、Mantaというのがなにを意味しているのかが不明。
シーボルト・テミンク話でもうひとつ。Zacco temminckiiというのは、当初カワムツという魚に名付けられた学名だが、「この魚の名前は?」と尋ねたシーボルトに漁民が「そんなの雑魚だよ、ザッコ!」と長崎訛で答えたからだといわれている。シーボルトカワムツの標本にZaccoというラベルをつけてテミンクに送った。
▽せせせにニンジンを与える。日常業務。