▽せせせにニンジンを与える。
▽「パンタロン！ パンタロン！！」。ホームの端で奇声をあげている女がいた。電波系のヒトかと思って視線を向けると車掌のヒトだった。どうも通過する電車のパンタグラフを確認していたようだ。「パンタよし！ パンタよし！！」
▽「自分を愛するように隣の人を愛しなさい」なんてこのヒトは、どれほど自分を愛しているのか。こんな幸せな人は現代にはそういない。現代の問題はむしろ、愛せない自分を愛せるようにどうやってむりやり自分をごまかすのかとか、そういうことじゃないのか。
▽カーテンの使い方がわからない。いつも奥さまに「なぜ開けないのか」とか「閉めといてね」とか言われるのだが、その機微がわからない。昔聞いた自閉症の少年の話を思い出す。その少年は「毎日植物に水をあげるように」と言われて雨の日もあげたり、「雨が降ってる時には水はやらなくていい」と言われて室内の植物にも水をあげなかったりする。本質がわからないと「正しい」行動がとれないのだ。カーテンの前の私もまさにこの少年と同じだ。「開けて」と言われれば開けるし「閉めて」と言われれば閉めるが、ヘイゼイどうすればいいのかはまったくわからない。私がカーテンについてわかっているルールはただひとつ「開けっぱなしのカーテンの前でパンツを着替えたりしない」ということだけだ（それ以外なら着替えちゃう）。
▽せせせはニンジン、ブロッコリーの茎を食べた。日常業務。
